【定員(残席)状況】高3生・・・2名 高2生・・・2名 高1生・・・3名 中3生・・・4名 中2生・・・4名 中1生・・・4名 小学生・・・10名 おとな・・・若干名

子どもから学ぶ自立

中3生、巷では「高校受検生」と呼ばれる学年です。

しかし、学び舎withYには受検勉強を目的としない塾生もいます。
興味関心を抱いた事柄を調べてはノートにまとめているMくんが、そう。
「受検勉強は学校と家で(少し)やっている。ここでは知りたいことを調べる」
と自分で決め、知識欲を満たすために来ています。

そして、手に入れた知識を週末に通う青森市内の空手道鳴海道場で披露するのが定番の流れ。
大人たちが「へー、すごいね」と言ってくれるので自尊心が満たされるのでしょう。

この週は歴代総理大臣にハマっていました

<塾長の気づきと変容>

Mくんが中1の夏前に入塾して以来、
「基礎学力だけでも伸ばしたい。少しでいいから学校の宿題+αで勉強できるようになってほしい」と願うお母さんと塾長。
「宿題以外にも毎日やります」と言うものの、どうしても行動が伴わない本人。
何度も何度も話し合いをし、目標と課題を設定するもできない(やらない)から三者いずれもイライラムカムカの日々。
「やるって言ったよね?」「自分との約束ぐらい守ったらいいよ」「できないなら言わないで」と詰めることもしばしば・・・

1年ほど経った頃でしょうか。
どうしても学習に向かえない子が他にもいて塾内の雰囲気が過去最悪だったとき、気がつきました。
「自分の価値観と理想を押し付けているのではないか」と。
「勉強『させよう』としていたな」と。
「受験・受検のためだけの塾ではない」と標榜しながら、受験・受検や成績に振り回されていたのは塾長自身でした。
子どものためではなく自己満足のためになっていました
雰囲気の悪さも、子どもがのびのびと学習できないのも、全ては私が源だったのです。


そこからは考えを改め、子どもをコントロールしようとする心を手放そうと心がけています
Mくんが「やり方は自分で考えて受検に臨む」と宣言したことを受け入れ、委ねると決めました。
どうしても気になって口出しすることもありましたが、今では好きなように過ごしてもらっています。

withYのあり方を見つめ直して学習スタイルや教材を一新。
子どもたちも私も、程よくリラックスできる空間になったと感じています。
「勉強をやらされる塾」から「自ら学ぶ塾」へと進化することができました。

<お母さんの存在>

Mくんの主体性が発揮されたのには、お母さんの変化も影響しています。

「できていないことより、できていることに目を向けましょう」「塾に来るだけで偉いですよ」「彼は我々とは違う価値観で生きている。成績や受検を重要視していない」「勉強してもしなくても、彼なりの幸せが待っているから大丈夫」などの言葉を受け入れ、関わり方を変えようと試みる素直な方。

「美点凝視を忘れてしまう」「ついカッとなって言い過ぎた」と苦しみを私に吐き出しながらも辛抱強く見守り続けて「Mと私は違う」「公立にこだわらなくてもいいかと思ってきた」「彼には彼の良さがある」など、月日を重ねるごとにMくんを認める発言が増えてきました。
お母さんもまた、葛藤から気づきと学びを得ていたのです。

受検が迫ったある日、自宅学習への取り組み方が変わったとお母さんが嬉しそうに教えてくれました。
お母さんが「理想の受検生」の呪縛から逃れたからこそ、Mくんが目標を語ったり受検勉強するようになったりしたのだと思います。
家庭内が安心できる環境になったのでしょうね。

そんな彼も4月から高校生。
「高校生になっても通います」と(今のところは)話しています。
一時期はあんなにイヤイヤ来ていたのに。

興味のあるものを調べるために塾に来る中学生
調べたことに関連して彼と対話するのがおもしろい!

<子は鏡>

子どもが苦しそうな顔をしていた時、私も苦しそうな顔をしていたことでしょう。
子どもが「行きたくないな」と思っていた時、私も「会いたくないな」と思っていました。

私がのびのびした気持ちで子どもを見る時、子どもものびのび学んでいます。
お母さんが不安に感じる時、子どもも不安に感じています。
お母さんが喜ぶ時、子どもも喜んでいます。

子どもの存在は、私に「学ぶとはなんぞや」「自立とはなんぞや」と問いかけてきます。
受験・受検が第一ではない子がいたっていいじゃないか、教科書に載っていないことを知りたくて調べるってステキじゃないか、もちろん成績を上げるために頑張る子だっていいじゃないか。
学びの多様性を認めるとは、きっとこういうことなのですね。
「自立型学習塾」が看板倒れになりつつあることを教えてくれた子どもたちに感謝です。

これから大学受験が変わり、高校受検が変わり、学校教育が変わります。
教科学習だけではなく社会課題に思考を巡らせたり、自分の興味あるものを見つけて深めたり、そんな活動が増えていきます(渋谷区立の小中学校は午前で教科学習を終え、午後は探究活動を行うそうです)。
既存の学校教育の枠からハミ出しそうなMくんは、実は新しい教育のトップランナーなのかもしれません

学び舎withYが考える自立型学習塾については別の記事で詳しく書いています。

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